先日、SONYのWI-1000Xを購入したのでそのレビューをします。使用期間は約1週間です。
追記
1年経ったので再レビューしました
購入した理由
僕がこのイヤホンを購入した理由を書きます。同じ環境の方の参考になれば幸いです。
このイヤホンを購入した理由は、ハイレゾ対応のイヤホンを試してみたかったからです。僕はこれまでSONYのイヤホン・スピーカーを使ってきていて、その音に不満がなかったので、メーカーはSONYに決めていました。
これまでに僕が使っていたイヤホンはWALKMAN NW-S785に付属していたもの(MDR-NC31)とiPhoneに付属していたEarPodsでした。これらに音質での不満があったわけではないのですが、ハイレゾを再生できる機器を手に入れたことでハイレゾ音源を聴いてみたくなり、ハイレゾ対応のイヤホンを探していました。
Bluetoothだと音の劣化があるため、最初は有線接続のイヤホンを検討していたのですが、ハイレゾを試すためだけ1万近くもするイヤホンを買うのもどうかなーと買うのをためらっていたところ、SONYが有線接続可能なワイヤレスイヤホンを販売しているのを見つけました。
Bluetoothに対応し、さらに有線でハイレゾを再生することができたので、ただの有線イヤホンを買うより得だ!と思いh.ear in 2 Wireless(WI-H700)を買おうと思い店に行きました。しかし、店に行って試聴してみると、WI-1000Xのほうが音がいい!ということでこれを衝動買いしてしまいました。
商品URL: WI-1000X | ヘッドホン | ソニー
1000Xシリーズ 開発者インタビュー PART1 | ヘッドホン | ソニーで商品の機能や構造について詳しく解説されています。
ただ、一番の弱点は値段です。多分試聴してなかったらなかったら高すぎて買ってないので、実際に店頭で試聴してみて、おなじ衝撃をぜひ味わってほしいです。
機能・仕様の紹介
高音質に貢献!ハイブリッドドライバーシステムを採用

画像引用元: www.sony.jp
WI-1000Xはダイナミックドライバーにくわえてバランスドアーマチュアドライバー(以下BAドライバー)も搭載するHDハイブリッドドライバーシステムを採用しています。
多くのイヤホンやスピーカーなどに採用されているダイナミックドライバーは、歪みが少なく広帯域の音を再生することができます。それに対してBAドライバーは、再生可能な帯域は狭いのですが、ダイナミック型より鮮明な音を再生することができます。また、BAドライバーは小型化が容易なため、1つのイヤホンに複数のドライバーを搭載することが可能です。
このイヤホンでは、ダイナミックドライバーとBAドライバーの両方を搭載することで、双方の欠点を補っています。実際に音を聞いてみると、たしかに高音部の音のきめ細やかさは、今まで使ってきたイヤホンの中でも群を抜いて素晴らしい。
バランスドアーマチュアは独自開発が難しく、他社からの購入という形になることが多い中、SONYはバランスドアーマチュアドライバーを独自開発しています。それもハイブリッドドライバーの実現に貢献しているのかもしれません。
電車やバスでも快適!ノイズキキャンセリング
1000Xシリーズの特徴として、デジタルノイズキャンセリングを搭載しています。この機能は、逆位相の音を発生させノイズを低減するという技術です。
特に低音域では外の音がほとんど聞こえなくなりますが、中高音域(人の声くらい)だと多少は聞こえてきます。
実際使ってみると、教室よりもバスや列車で使うときのほうが効果を感じることができました。低音ノイズが減るため、オフの時よりもはっきりとした低音を聞き取ることができます。しかしアナウンスも聞こえにくくなるため、電車やバスの乗り過ごしには注意が必要です。
外音取り込み機能
ノイズキャンセル用に搭載したマイクを使って、外の音を取り込む’外音取り込み機能’(名前そのまま)も搭載しています。
この機能によって音楽を聴きながら外の音も聞くことができます。しかしノイズキャンセルとは逆で音楽の低音があまり聞こえなくなります。
また、人と会話をするのには少し不十分で、音楽の音量を落としても正確に聞き取るのは少し難しいです。バスや列車のアナウンスを聞いたり、呼び出しを待つくらいなら使えますが過度な期待はしないほうがいいかもしれません。
歩いているときに使うには十分ですが自転車に乗りながら使うのは距離感がつかみにくいため危険です。
他にも色々な機能を搭載
- NFC搭載
- S-Master HX搭載,バランス出力採用
- LDACやAptX HD、AACなどの高音質コーデックに対応
音質面では妥協なし
ネックバンド型という限られたサイズの中に、これだけの高音質技術が詰め込まれています。
またスマートフォンからイコライザやサラウンドなどを設定することができ、好みの音質に設定することができます。ただこれはSBC,AACでの接続時のみに有効でそこが惜しく感じます。
1000Xシリーズは、MDR-1000Xというヘッドホンから技術を受け継いで作られたもので、WI-1000Xはその音質を落とすことなく受け継いでいます。SONYのワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデルとしてふさわしいものになっていると思います。
実際に使ってみてよかったこと
クリアな音
全体的に偏りなく音が出ていますが、その中でも特に中高音が得意で、ほかのイヤホンよりとても鮮明に聞こえます。アーティストの声もはっきり聞き取れるし、バックで鳴っている小さな音も聞こえます。これまで聞こえてなかった音が聞こえてきて、音の細かさが他のイヤホンより圧倒的にいいです。比較対象が付属イヤホンなので当たり前かもしれませんが。
これらの音質の良さはバランスドアーマチュアドライバーを搭載しているおかげなのではないかと思います。低音も自然な音量でしっかり聞こえ、目立ちすぎるということはありません。
全体的に自然ではっきりした音、という印象を受けました。
有線接続可能!

Bluetoothでは遅延があるのが気になったり最新コーデックに対応していない機器で音楽を聴きたいときでも、付属のコードで有線接続することで遅延なし・高音質で聞くことができます。音ゲーをするときやじっくり音楽を聴きたいときだけ有線にできるのはとても便利です。
またバッテリーが切れても有線で聞くことができます。また、有線接続でもバッテリーが残っていればノイズキャンセルを使うことができます。
接続性は良好
家の中では端から端まで(10M以上)、朝の地下鉄でも途切れることなく再生できました。
電子レンジとの同時使用では機器との距離が遠くなると(3~4Mくらい)時々途切れることがありました。また、2.4GHzで電波干渉を起こす(らしい)USB3.0のハブの上では途切れやすくなりことがありました。
アンテナはネックバンドの左側(音量ボタンがある方)にあり、そこを手で覆うと接続が切れることがありました。
バッテリーはそこそこ
自分は1日に通勤・通学の往復約1時間半と家で2時間くらい聞くのですが、2日は確実に持ちます。3日目は途中でなくなることがあります。
こまめに電源を切ったり、ノイズキャンセリングをオフにしたりするともっと伸びるかもしれません。
持ち運びでも

ネックバンド型なので使わないときは首にかけたままでコードが邪魔になりません。また、ネックバンドに溝がありそこにコードを収納することができるので邪魔になりません。
また持ち運び用のポーチが付属するので、持ち運ぶときに便利です。このポーチに小さなポケットががついていて、ここにコードをしまうことができるので絡まらずにコードも持ち運びできます。
不満な点
バッテリー表示が適当
100%,70%,50%,20%の段階表示で、さらに100%が長くて70%から先はすぐ減る。なのでもう少し正確に、細かく表示してほしい。
aptXやLDACでイコライザが使えない
同様にDSEE HXも使えません。
充電しながら聞けない
あんまり需要がないのかもしれませんが、できるともっと便利だと思います。
ネックバンドの金属部分に傷がつきやすい
傷というより角の塗装がはがれやすいです。
全体的な感想
これまでイヤホンは付属品ばっかり使ってきたのですが、やっぱり高級品は違うな、という感じです。値段が高く、なかなか手が出しにくいですが、買う価値はあります。特にWALKMANのAシリーズや、XperiaなどLDAC対応機器を持っている場合は高音質のままワイヤレスで聞くことができるのでお勧めです。
聞き飽きている曲でも、もう一度聞きたくなったり、もっと音楽を聴いていたい!と思えます。