【レビュー】SONYのワイヤレスイヤホン WI-1000Xを1年間じっくり使って再レビュー

以前は購入1週間にWI-1000Xの機能紹介みたいなクソレビュー書いたのですが、今回はまともなレビューを書こうかと思います。前回のクソレビューはこちら。

音質

音質は本当にいいです。ワイヤレスイヤホンでここまでの音質を実現しているものはなかなかないと思いますね。

クリアな高音が特徴

安物のイヤホンとの1番の違いは、BAドライバーによるクリアな高音です。曲によっては高音が刺さるものもありますが、シンバルなどの音が自然な音量で聞こえます。

また、特定の音域に偏ることなく、低音から高音までまんべんなく出ます。低音重視のイヤホン・スピーカーから乗り換えると少し物足りないかもしれませんね。

BAドライバーとは

振動板の駆動方式の一つで、金属片を振動させて音を出します。ダイナミックドライバよりも繊細な音の表現が可能ですが、再生音域が狭いというデメリットもあります。

イコライザを使えばどんなジャンルでも聞ける

いくら音が鮮明といっても、低音がなくては迫力に欠ける。ロックなど、低音の重視される曲を聴くときは、イコライザで低音を強調するとよりいいかと思います。最近のSONYのハイレゾ対応のイヤホンは全体的に低音が弱く感じます。その分、音の解像度が上がっています。

外観

カラーはシャンパンゴールドとブラックの2色です。H.ear in みたいに多色展開していないのは残念なところ。僕はブラックを使用しています。

塗装が剥げやすく、長く使えなさそう

ネックバンド部分の金属の塗装が剥がれやすい。とくに角の部分は1年しか使っていないのにかなりハゲてます。

だいぶ傷ついてます

また、左右のプラスチックカバー的なやつも剥がれてきます。さらに、ボタンがだんだんペコペコしてきます。そして終いにはネックバンド部分も破損しかけてます。イヤホンをしたままの移動なども多く、少しハードな使い方かなとは思いますが、それでも劣化が早すぎる。3万もするんだからもう少し長く使うことも考えて作って欲しかった。

ここも壊れてます

Bluetooth

対応コーデックの多さは業界最高クラス

このイヤホンは、LDAC, Apt-X HD, Apt-X, AACと現在よく使われているコーデックのほとんどに対応しています。Apt-X LowLatency には対応していませんが、そもそも対応機器が少ないですし、音質的にはApt-X HDの方が上です。無線で無遅延を目指すより有線使った方が手っ取り早い。

また、アプリで使用しているコーデックが見られます。iPhoneと繋いでるときはAAC、WindowsではApt-X、WalkmanではLDAC。マルチポイント接続に対応しているので、アプリ非対応の機器でも、スマホと同時に接続することで確認可能です。

LDACとは

SONY開発したBluetoothコーデックです。最近送信側のライセンスがフリーになり、対応機種が続々と増えています。SBCやAACよりも高音質で、ハイレゾにも対応しています。Apt-X HDと比べて、LDACのほうが音の立体感が失われにくいように感じました。

なぜか LDAC接続時にDSEE・イコライザが使えない

LDACやApt-xで接続しているときには、なぜかWI-1000Xのイコライザが使えません。さらにWalkmanもBluetooth接続時にはイコライザが使えないので、イコライザなしで聞くしかありません。常にイコライザを使って聞きたいユーザーも多数いるでしょうし、なぜこんな不便な仕様になったのか不思議です。

技術的に不可能ではないはずなので、ちゃんと使えるようにしてほしいですね。

アクティブノイズキャンセリング

低音ノイズには抜群の効果を発揮

ノイズキャンセリングなんていらないと思っていても、使い始めると手放せなくなります。特に地下鉄、バスなど公共交通機関の利用時に重宝します。iPhoneについてるEarPodsなどはオープンイヤー型なので、外の音がとてもよく聞こえます。それはそれでメリットの一つなのですが、音漏れがひどかったり、細かい音が聞こえにくかったりします。対してこのイヤホンは、そもそもが密閉型でさらにノイズキャンセリング機能がついているので、音楽をかければ周りの音はほとんど聞こえません。なので、音量をさげても音楽を聴けるので、耳にもいいし、周りに迷惑もかけません。

ここだけ読めばノイズキャンセリング最高!なんですが、

ノイキャンの危険性

デメリットもあります。周りの音が聞こえないと、迫ってきている危険に気づかないことがあります。また、話しかけられても気づかなかったり、アナウンスを聞き逃して乗り過ごしてしまうなんてこともあり得ます。音楽を聴くことだけに集中せず、しっかり周りも見ていないとだめですね。

また、自転車や自動車を運転しながらノイズキャンセリングなんてのは論外。軽車両を運転するときには責任をもって安全運転に努めましょう。警察もなぜか自転車には優しいですよね。もっと厳しく当たっていいと思うのですが。逆走とかマジでやめてほしい。

外音取り込みは音が小さい

たしかに外の音は聞こえるけども、オープンイヤー型には敵いません。イヤホンをしながら会話や運転は厳しいです。もう少し取り込みの音量をもっと上げられればいいのですが、取り込み音量を最大にしても小さいです。ハウリング等の問題で技術的にできないのか、それとも設定できないだけなのか。

有線接続

このイヤホンは無線がメインですが、有線接続で聞くこともできます。

有線接続のメリット

有線接続のメリット
  • バッテリーがなくなっても聞ける
  • 遅延がなくなる
  • 音質の劣化が少ない

1つのイヤホンで有線、無線の両方が使えるのは便利です。音ゲーマーには必須の機能だと思います。

Headphones Connectアプリ

SONYにしては珍しく、使いやすいアプリです。イコライザーや、ノイズキャンセリングの詳しい設定はアプリでしかできません。ただし、Apt-XやLDAC使用中はイコライザーやDSEEなどは使えないため、あまりこのアプリを使用する機会はありません。

本体のファームウェアアップデートには必須のアプリです。

もしWI-1000XM3が出るなら

追加してほしい機能
  • 防水機能
  • LDAC接続時でもイコライザーやDSEEを使えるように
  • 耐久性を上げてほしい
  • 有線接続時でもリモコンボタンを使えるようにしてほしい
  • WALKMANでノイズキャンセリングの制御をできるようにしてほしい

音質面を除くと、追加してほしい機能はこんな感じです。長く使えるようにしてほしいですね。