最近HUAWEI製の機器はセキュリティ面に不安があるとして、使わないようにという運動がアメリカから広がっている。
背景には中国の独特な政治・経済システムがあります。 中国では基本的に通信内容が政府に監視され、制限されています。
そのため、中国の企業であるHUAWEIが作った端末は、中国政府に監視されているのではないか?という疑惑が出ているのです。
ハッキングされるの?
実際にハッキングしたとして、今の世の中ではすぐに情報が回ります。
HUAWEIの端末を使用していてハッキングされた人がツイッターなどのSNSに投稿し、それが知れ渡ればさらにHUAWEIは市場から締め出されるでしょう。
よって、HUAWEIがスマホをハッキングすることはHUAWEI自身の首を締めることになります。
そのため、使用する人にわかるようなハッキング(遠隔操作等)はされません。
ハッキングしてもメリットは薄い
また、個人のスマホをハッキングして情報を抜き取ったとしても、その情報の価値は低いため、リスクと全く釣り合いません。
LINEのトーク内容はバレる?
暗号化されたHTTPSの普及
HTTPSというのは、SSL/TLSを使い暗号化された通信のプロトコル(決まりのようなもの)です。
スマホとサーバの間が暗号化されるため、盗聴されても中身を見ることはできません。
また、サーバが偽装されることを防ぐ機能もあり、HTTPSに対応していれば安心できます。
LINEは独自のLetter Sealingがある
LINEはLetter Sealingという独自の暗号化機能があり、これによって会話内容が監視されることを防げます。
よって、LINEが盗聴される可能性は低いでしょう。
なぜHUAWEIの機器は使わないように言われるのか
ハッキングや盗聴の可能性が低いなら、なぜHUAWEIの機器がここまで締め出されているのか? それは、インフラの破壊や、国家機密に関わる情報の漏洩を防ぐためです。
基地局や交換機にHUAWEI製機器が使われると危ない
基地局や交換機にHUAWEI製の機器が使われると、その機器をHUAWEIが使えなくする、ということができてしまいます。
そうすると一部地域または日本全国で通信障害が起こってしまいます。
ソフトバンクの通信障害
先日、ソフトバンクで大規模な通信障害が起こりました。
原因はスウェーデンのエリクソン社製の交換機でした。
今回の場合は悪意のないただの不具合だと言われていますが、これは意図的に起こすこともできるのです。
お金以上の価値を持つ情報
また、先ほど個人の情報を抜き取ってもリスクと釣り合う価値がないと書きましたが、国に関わる情報だった場合、話が変わってきます。
日本国民にも知らされていないような情報が、中国にダダ漏れになってしまいます。それでは保安上の問題があります。
結論
個人で使う上では、問題はないと考えて良さそうです。ただし、突然使えなくなるなどのリスクはあるので、中国と戦争になった時などは注意したほうがいいかもしれませんね…笑
HUAWEIの信頼度が問われる
どうしてHUAWEIがこんなに疑われているかというと、中国政府が国内で過剰なほどの権力を持っているからです。
中国では政府が検閲できないことを理由に、TwitterやGmail等、外国のSNSを使うことができません。そのような状況では、HUAWEIの製品にも中国政府が干渉していると疑われても無理はありません。
今後の中国政府の対応によって、状況が大きく変わることもあり得るのではないでしょうか。
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